■原本 西村貫一『日本のゴルフ史』 ・発行=昭和5年9月25日 ・発行所=文友堂 ・ B5判559頁/定価=限定版(表紙白、三方金、アート紙)15円/普通版(表紙緑、天金、普通紙)10円 ・国立国会図書館にて閲覧可能 ・現在、雄松堂出版から復刻版が刊行されている。定価1万8900円(税込)
 表紙には神戸GCの風景が描かれている
■著者 明治25年(1892年)〜昭和35年(1960年)。神戸・栄町の老舗西村旅館の七代目当主。
大正4年、まさ夫人と結婚、おしどりゴルファー。
鳴尾、茨木等のクラブ・チャンピオンにもなったが、昭和6年、全てのゴルフ会員権を処分してゴルフから足を洗った。
同氏のゴルフ文献のコレクションは、JGAゴルフミュージアムに所蔵されている。
 著者・西村貫一の夫人「まさ」は、日本女性ではじめて70代を出し、ホールインワンを記録している
■解説 日本のゴルフ倶楽部第1号神戸と、続いておこされた横屋の誕生のいきさつを足と目で確かめて記録した、わが国最初のゴルフ史書。当時の競技会の記録もそっくり収められている。
本書の装幀は芸術院会員の小山敬三画伯、表紙には神戸ゴルフ倶楽部のコース風景を、裏表紙には着物姿のキャディボーイを金箔で押してある。
上記の一文は鳴尾の開祖である英国人、すでに記憶力も弱っている78歳のウイリアム・ジョン・ロビンソン翁を訪ねたときの聞き書きの一部である。
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横屋ゴルフアソシエーションを築いたウィリアム・ジョン・ロビンソン。 後に日本人初のプロゴルファーとなった福井覚冶にゴルフを教えたのもこのロビンソンだった
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『第二章 横屋ゴルフ アソシエーシヨン』 西村貫一
(中略) 何思ひ出したのか、突然にロビンソン氏は椅子から離れて、
「西村サン、ゴルフの正しいス井ングこれ大切。左の手眞直ぐにする、これ宜しい」とス井ングの型をして見せて呉れます。この機をねらつて私は、
「Guttie(ガッティ) ballの話を聞かせて下さいませんか、何時頃まであの球はありましたか」
「それよろしい、Guttie ball 初め皆使つた、その次ニユーマチツク球、その後にゴム球出來る。Guttie ball 駄目。大變飛ばない」
「球はその當時どれくらいしましたか」
「球一打十二圓、米國から來た、スポールデイング會社」
「Guttie ball はどれ位しましたか」
「忘れた」
「クラブは、それではどの位しましたか」
「クラブは英國から來る。税金無い」
「代價は」
「それ、木のクラブ六、七圓、アイヤン クラブ四、五圓」
「それは西暦何年頃ですか」
「皆昔の話」
[続]
続きは1月25日(水)更新予定です。
監修・文/鈴木康之 資料・文/森口靜彦 *隔月刊誌チョイス 2005 No.148より
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