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2005.08.24
ゴルフの全てを教えましょう
 

■原本
長濱松二著『圖解ゴルフ百講』
発行=昭和6年10月17日
発行所=銀座書房
四六判208頁「競技場・競技・動作に関する用語解説」付/定価=2円
国立国会図書館に所蔵なし。

原本写真1

「ゴルフは和蘭(オランダ)から十五世紀の中葉、蘇格蘭(スコットランド)に移入され」などのまめ知識コラムも収録されている

■著者
 生・没年不詳。当時の諸々のゴルフ倶楽部の名簿など参照したが、該当者は見当たらず、経歴不詳。
 本書序文には、1924年に渡米し、7年間滞在した間に学んだことを、とりまとめたものである旨の経緯が記載されている。
原本写真2

■装丁
 鈴木良三。明治32年(1899年)〜平成9年(1996年)。一水会常任委員。

■解説
 赤星兄弟の著書はないが、本書は赤星四郎が最初に校閲した貴重なゴルフ書である。

 文字通り「第一項 オーバー、ラップの握り方」から「第百項 英国のゴルフと米国のゴルフ」まで、ゴルフ全般にわたって解説してあり、当時の貴重な入門書であった。

 昭和11年に「第一章 ゴルフ場の構造とプレー」(3項12頁)を増補し、素人社書屋から『増補ゴルフ』(菊判/定価3円)として発行された。

原本写真3

上と下の2点は原本のイラスト。手書きの解説が添えられている

原本写真4

『圖解ゴルフ百講』  長濱松二
第五十七項 ジヨイス(Goyce)嬢の左足


 ロング、シヤツトの時は、アツプスイングに際して、左踵を少し上げねばならぬ事は既に述べたが、スターの凡てが相すると言ふ譯では無い。

 英國の婦人ゴルフアである、ジヨイス、ウエザード嬢(Miss Goyce Wethered)(註一)の如き、先年英國婦人ゴルフ選手權大會に、グレンナ、カレツト嬢(Miss Glenna Collett)(註ニ)を敗つて、世界一、ニの婦人ゴルフアに成つたが、彼女は、バツク、スイングに際し、常に左踵を地上に着けて、唯、左膝と左踵とを右の方へ曲げるに過ぎない。

 若し、踵と膝とが彼女の様に柔軟で曲げ易ければ、ダウンスイングで左足を元へ返すに便利であつて、却つて左踵を上げるよりも良結果が得られるであらう。

 註(一)ジヨイス、ウエザード嬢(Miss Goyce Wethered)は、一九〇一年生れで、一九ニニ年、ニ四年、ニ五年と引讀いて英國婦人ゴルフ選手權を獲得した人。

 註(ニ)グレンナ、カレツト嬢(Miss Glenna Collett)は、一九〇三年米國生れ、一九ニニ年とニ五年に米國婦人選手權を得てから有名になり、一九ニ五年の英國婦人選手權大會に、ウエザード嬢に敗れたけれども既に、同選手權を四度得て居り、現在米國婦人ゴルフアの第一人者であると同時に、世界一と唱はれて居る人。


第九十八項 ゴルフと頭脳

 ゴルフは先づ一定の方式を學び、之を練習する事に依つて、その上達を期し得る。

 併し、第九十六項にも述べた様に、畸形的の事故に遭遇しては、臨機應變の打ち方をせねばならぬ。

 上圖の如きも亦、その一種であつて、正規のスタンスではホールに向つて、打ち得ない場合、壁に打ち付けて、グリーンに球を運ぶより外に方法は無いであらう。

[了]
監修・文/鈴木康之
資料・文/森口靜彦
*隔月刊誌チョイス 2005 No.148より


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