
No.178
2008.4.16
前回に続き、ライスの登場である。当世きってのゴルフ評論家らしい、文字通りウィットとエスプリに富んだ「言葉」である。これこそ、まさに他のスポーツ(ゲーム)では味わえない本質を言い当てている。
ところが同じゴルフでも、“トーナメントゴルフ”となると、その質が全くといっていいほど変容する。球聖ボビー・ジョーンズは「ゴルフとトーナメントゴルフは全く異質のものだ。トーナメントゴルフではただのワンショットもおろそかには出来ない。ワンショット失敗しただけで、勝利は遠のく。だから、私はゴルフをしたくて、トーナメントゴルフから早々と引退したんだ」と述べている。
いわば、トーナメントゴルフは、ゴルフの一部分なのであるが、現在ではそれが逆転しているかのようである。本来のゴルフとは競い合うゲームの要素の他に、表題の「言葉」のように、もっと大きな要素を含んだ、人と人が魂の触れ合う場をつくることでもあるのである。
■グラントランド・ライス(1888〜1954)
アメリカが生んだ今世紀前半の最も優れたスポーツライター。最初はさまざまなジャンルのスポーツを手がけたが、やがてゴルフだけに集約されてくる。「アメリカンゴルファー」の創刊にかかわり、ボビー・ジョーンズとも親しくなり、そのエッセイは深みを増していったという。オーガスタ・ナショナルGC設立メンバーの1人でもあり、不世出の天才といわれたベーブ・ザハリハスのアドバイサーとしても知られる。
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