
No.176
2008.4.2
ピーター・トムソンといえば、全英オープンに5回も勝ったオーストリア人として、つとに知られる。で、表題の「言葉」はマスターズが行なわれるオーガスタナショナルGCのことを揶揄っていったものだ。
トムソンが生まれ育ったメルボルン郊外には、ロイヤル・メルボルンGC、キングストン・ヒースGC、ビクトリアGCなど1920年代の後半にイギリスからやってきたアリスター・マッケンジー博士が、設計・改造した名コースが隣接しており、それらのコースを憧憬しながらトムソンは腕前をあげていったのである。
さらにもう一つの憧憬、それは母国の宗主国イギリスで成功することであった。そしてトムソンは全英オープンで5回も勝つことでその夢は達成した。
コース設計にも造詣が深く、東南アジア、欧州、日本などで170をこえるコースを設計している。その設計哲学はマッケンジー博士より学び、コンセプトはあくまで英国流だ。
ここまで書くと、なぜあのマッケンジー博士があまりにも美麗なアメリカンスタイルのコースを設計したのかというトムソンの慨嘆が聞こえてきそうである。
■ピーター・トムソン(1929〜)
豪州生まれ。19歳でビクトリア・アマ選手権をとり、20歳でプロになったが、本当はビクトリア工科大学で化学を専攻したかったという。トムソンは日本などアジア、欧州、英国を主戦場に選ぶ渡り鳥人生で、欧州ツアー24勝、豪州ツアー20勝、日本ツアー7勝。中でも憧れの英国で全英オープンを5回制した人として永久に語り継がれるだろう。54年からの3連勝は史上に燦然と輝き、米ツアーでは1勝しかしていないのに、ゴルフ殿堂入りした原動力となったのである。米国はシニアツアーに参加し、11勝している。10カ国でナショナルオープンも制覇し、ゴルフ大使と呼ばれた。ゴルフ設計にも造詣が深く、170をこえるコースを設計。またゴルフジャーナリストとしても非凡な才能を発揮している。
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