
No.175
2008.3.26
医学博士の塩谷信男さんが亡くなった。享年106歳であった。
表題の「言葉」は塩谷さんの口癖だった。というのも、球聖ジョーンズがやれなかったことを自分はやったというプライドのゆえである。
医学の世界はのみならず(東洋医学と西洋医学を融和させた先駆け)、ゴルフの世界でも誰にもやれないことをやろうと思い立ち、実現していった。すなわち、60歳でシングル入りを目指し実現。相模CCと東京よみうりCCの初代グランドチャンピオンも狙ってとっている。
それからがまた凄い。腕前も去ることながら、長寿でなければなしえないエージシュートを、87歳、92歳、そしてなんと94歳で達成しているのである。
塩谷さんのモットーは「百事如意(ひゃくじにょい)」。強い想念で、思い描いたことは必ず実現するという中国の思想である。ゴルフでもその想念を抱くと、「100歳でも青春またっだ中じゃ」と、笑っておられた。
この94歳で達成したエージシュートの道のりは、『週刊ゴルフダイジェスト』誌で連載された。惹句は「ボービーよ 待っとれ!」だった。
今頃は球聖に会って、「ナンバーワンは頂上までたどっていけばよいのだから、さして難しくはない。しかし前人未踏のオンリーワンは違うぞ。誰も足を踏み入れていないのだから、こちらの方が難しいと思うぞ」と、胸をはって話していることだろう。
以上のことはゴルフダイジェスト社から発刊の『幸福論』に詳しい。
合掌。
■塩谷信男(しおや・のぶお 1902〜2008)
明治35年、山形県生まれ。東京大学医学部卒。医学博士。東京渋谷に内科医院を開業。実地医家として名声を博す。閉院後は自らの医療体験を生かして考案した、酸素を最大効率で簡単に取り入れることのできる「正心調息法」の講演、執筆活動に勤しんだ。著書に『大健康力』『幸福論』(ゴルフダイジェスト社)、『宇宙無限力の活用』(東明社)、『自在力』(サンマーク出版)などがある。
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