ゴルフの図書館

名手・達人の言葉

No.174

2008.3.19

7番アイアンを持って、
ティグラウンドに立って打ってみたんだよ。 ジャック・ニュートン

 豪州出身のニュートンは、74年全英マッチプレー優勝、75年全英オープン2位、80年マスターズ2位など、成績は超一流とはいえなかったが、長身でハンサム、華のある選手で、大化けする可能性も十分に秘めていた。

 しかし、その夢は83年に突然、断ち切られることになった。母国シドニー空港でトーナメント移動中、セスナ機搭乗の際、プロペラに巻き込まれるという事故に遭遇。右腕を失い、右目、内臓の一部を損傷する大事に至ってしまったのだ。

 その損傷は命が助からないパーセンテージのほうが高かったという。ニュートンにいわせれば「病院のベッドには、教会からの牧師さんが待機していたといいますから」という状態だった。

 しかし、ニュートンは持ち前のポジティブ思考でリハビリを続け、事故から10ヶ月後、ついにティグラウンドに立つことが出来た。その時の「言葉」が表題のそれである。

 ニュートンの両親の父親はスクラッチプレーヤー、母親もハンディ6で、負けず嫌いの性格は母親譲りだという。ニュートンはその後、ハンディ12までいき、今は18程度。

 ゴルフでの仕事も、トーナメント解説は現役時代から素養があると評判であったし、以前から自己負担のジュニア基金をスタートさせ、元首相のバックアップもあって、社会的貢献もなしている。

 災い転じて福となす。ニュートンは障害ある人たちに、希望を与えるみごとな人生を送っている。

■ジャック・ニュートン(1950〜)
豪州セノックス生まれ。69年プロ転向。74年全英マッチプレー優勝。75年全英オープン2位。80年マスターズ2位。オーストラリアンとしての存在感を増しつつあった83年、シドニー空港にてセスナ機搭乗の際、プロペラに巻き込まれる大事故に遭遇。右腕を切断、右目、内臓に一部を損傷。プロゴルファーとしてのキャリアは閉じたが、TV解説、ジュニアゴルフ基金の設立、アパレル事業で成功。2000年には豪州PGA会長も務め、現在生涯名誉会員。隻腕でのハンディは最高12までいき、現在18。

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