
No.153
2007.10.17
今年3月、作家の城山三郎氏が逝去された。
その折、ゴルフへの愛着も深かった氏の「言葉」を紹介させて戴いた。
そしてこのほど、城山氏が“ゴルフについて書き遺したすべてのこと”を集めた『城山三郎 ゴルフの時間』がゴルフダイジェスト社より発刊された。
表題の「言葉」は、その中のインタビューで発せられたものである。
要約して少し抜粋してみよう。
「私はゴルフには七つぐらい楽しみがあると思っているんです。
まず健康にいいこと。それから自然の中に入っていく楽しみ。人と知り合う楽しみ。それから大きな風呂に入れる楽しみ。食事もそうだけど終わってからのお酒が美味しい楽しみもありますね。
だから、スコアが縮まる楽しみなんていうのは、僕にとってはゴルフ全体の楽しみの中の七分に一にすぎないんだな」
恬淡として目立つことは嫌いながら、譲れないものは頑として筋を通す。
それが城山氏の生き方だった。いや亡くなってからもそうであろう。
文藝春秋社で氏の担当編集者であった岡崎正隆氏はお墓参りに行った。
海が見える湘南の丘に、肩を寄せ合うようにぎっしりと建つ中、小さな墓石には城山三郎の筆名はなく、本名の杉浦英一、戒名の釋英筆だけしか刻まれていず、尊大な自己主張が嫌いだった城山さんらしいと岡崎氏は思ったそうだ。
■城山三郎(しろやま・さぶろう、1927〜2007年)
海軍特別幹部練習生として終戦。東京商科大学(現一橋大学)卒。59年「総会屋錦城」で直木賞を受賞。組織と個人との関係を深く追求した意欲作により、経済小説の開拓者となる。「落日燃ゆ」「毎日が日曜日」など著書多数。言論・表現の自由を損なうとして個人情報保護法案等に反対した論客だった。ゴルフは政財界人とのプレーも多く、スリーハンドレッドCなどのメンバーでもあった。2007年3月22日、間質性肺炎のため逝去。
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