ゴルフの図書館
名手・達人の言葉
No.127
2007.4.4
勝ったんじゃなく、勝てたんや
杉原輝雄

小兵で両腕を五角形にして打つ不恰好なスウィング。
ボールも飛ばない。そんな杉原がツアーで54勝もあげたのは
「運び屋」、「グリーンの魔術師」の異名どうり、
ボールを操る業が類い稀だったからである。

60年代、日米対抗という試合で
米国チームのキャプテン、トム・ワイスコフが
「杉原をラスベガスへ連れていって、スウィングを見せれば、
みんなベッドをやりたがるぜ。俺はマネジャー。
そうすれば俺は左ウチワで暮らせるぜ」
と真顔でジョークをいったものだった。

そんな杉原が記者を囲んでの優勝インタビューで
よく言ってのが冒頭の言葉。
これには前口上がある。

「勝たせてもらった試合ばかり。100点なんて一度もない。
勝った試合でも振り返ったらラッキーがたくさんある。
だから勝ったのではなくて、たまたま勝てただけなのや」

永久シードを持っているため、
70歳になる今もトーナメントの舞台に立っている。



■杉原 輝雄(すぎはら・てるお、1937年〜)
大阪府生まれ。茨木CCに就職。夜間高校に通いながら研修生(その頃こんな呼び方はなかったが)として、先輩プロを見てゴルフを覚える。その頃から飛ばなかったが、両腕の五角形を崩さず、手首を使わない独特の打法で正確無比な技術を手に入れていく。AON(青木、尾崎、中島)3強のパワーゴルフの時代に対峙して、レギュラーツアー54勝、海外(香港オープン)1勝、シニア6勝をあげている。10年ほど前、前立腺ガンと診断されたが、独特の加圧式トレによってガンと闘い、なおもトーナメントへの執念をかくさない。



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