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青木は修行時代、当時建設された東京タワーをもじって、
≪タワー≫と渾名されたほど、
高い身長を武器にしてよく飛ばした。
しかし、その曲がりも半端ではなく、
どフックのため、ゲームをこわすことが多く、
不遇の時代が長くつづいた。
プロ入りしてから、8年間勝てなかったのも
その理由によるところ大であった。
そして一念発起、
ドローからフェードに変えるための試練がつづいた。
そこでフェードのためのグリップを身につけようとしたが、
一度染み付いた癖がそう易々と直るものではない。
前日出来たものが今日はできない。
そこで青木は練習で得たフェード打ちのグリップの感触を、
合宿中の同僚プロに両手ごと
テープでぐるぐる巻きに固定してもらって
就寝していたのである。
寝てる間の無意識のうちにも、
グリップと両手を同化させようとしたわけである。
そもそも青木は手のフィーリングを大切にする。
爪切りが趣味で、爪切りを持たせたら
一日でも飽きないという。
深爪ぎりぎりに切りそろえる。
手袋は小さいサイズを指に伸ばし込んで
皮がパンパンに張っているほどだ。
それもこれも皮膚感覚を大事にする目的だと青木は言う。
フェード打法を身につけた青木は国内はおろか、
世界へと大きく羽ばたくことになるのである。
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