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彼とはウォルター・ヘーゲン。
1920年代当時、プロゴルファーはクラブハウスの中へは入れなかった。
あくまで、クラブハウスは会員か、そのゲストしか入れなかったのだ。
プロの地位はそれだけ低かった。
ヘーゲンはそれに対抗するかのように、
試合のときは純白のロールスロイスをハウスの前へ乗りつけ、
その中で着替えたり、ランチをとったりした。
プロとしての矜持がそれだけ強かったのである。
そんな折りにこのシチュエーションは生まれた。
所はサンドイッチにあるロイヤル・セント・ジョージス。
プリンス・オブ・ウェールズとヘーゲンはラウンドし、
前半を終え、飲み物でもということでハウスへ入ろうとした。
すると入口にいたいかめしい燕尾服の給仕が、
プリンス・オブ・ウェールズに近づいて、何事か、囁いた。
これに真っ赤な顔をして「何言ってるんだ・・・」
と言って続けた言葉が冒頭のそれである。
このことが、プロゴルファーがクラブハウスに入れる
きっかけになったといわれる。
プリンス・オブ・ウェールズ、
後のエドワード8世は「王冠を賭けた恋」として知られ、
王位より恋をとった国王だから、
元々リベラルな考えをもっていたのであろう。
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