ゴルフの図書館
名手・達人の言葉
No.72
2006.2.22
林の上にもOBがある
青木功

えっ? 林の奥ではなくて、林の上にOB?!
と疑問に思う人はまだゴルフが、わかってない!
いえ、筆者がいうのではなく、青木がそういったのである。

風の強い日、地上ではそんなに吹いていなくても、
林の木のてっぺんをこえると、それは強い風が吹いているものなのだ。

だから、木の上に上がった球は強風にもっていかれて、
OBにさえなりかねない、ということをいっているのである。

問題はこれからだ。
だからこそ、球筋を低くコントロールする技を磨けと
青木はいいたいわけである。

青木のさまざまなテクニックは、
日本の歴代のプロのなかでも出色といわれている。

米ツアーに参加した頃は
手首を使ったアプローチ、パットは通用しないといわれたが、
どっこいそんな風評は吹き飛ばし、
1980年全米オープンでは帝王ニクラスと死闘を演じ、
100ヤード以内なら世界一のオリエンタールマジックと絶賛された。

クラブがパーシモンからメタルに変わったときなど、

「こんなのどう打っても曲がらないじゃないか!
曲がらないってことは曲げられないってことで、
プロの技が見せられなくなるぜ。
ただパカンと飛ばせばいいってもんじゃねえよ」

と我孫子弁でまくしたてたものである。
自分のスキルに自信を持っていた証拠である。

米ツアーなどパワー偏重になりすぎ、
シニアツアーのほうが味があるといわれはじめている所以かもしれない。



■あおき・いさお(1942年〜)
1942年8月31日、千葉県我孫子市生まれ。29歳で「関東プロ」に初優勝と遅咲きながら、それからの活躍はジャンボ尾崎と人気実力とも二分し、日本プロトーナメントを隆盛に導いた。国内での勝利数もさることながら、海外での活躍は、『オリエンタルマジシャン』と呼ばれ、「世界のアオキ」と絶賛された。とくに、80年、全米オープンでの帝王二クラスとの死闘は伝説として後世に長くつたえられるだろう。国内56勝。シニア7勝、海外4勝、海外シニア9勝、海外グランドシニア3勝。2004年、アメリカでゴルフ殿堂入り。



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