ゴルフの図書館
名手・達人の言葉
No.70
2006.2.8
ホール攻略はティグランドからではなく、グリーンから考えよ
中部銀次郎

この言葉は古今東西の名手たちが言ってると思うのだが、
筆者は生前、中部氏本人から直接聞いているので、
中部氏の言葉として紹介したい。

この言葉には二つの意味がある。

一つは、
スコアを直接つくるのは、グリーン上であることが下敷きとなっている。

ならば、グリーンのカップから逆算して、
やさしいパットラインを残すショットを打つためには、
ティショットをどこへ打たなければいけないかを、考えること。
つまりは高度な戦略の話である。

もう一つは、
ティグラウンドからグリーンを見ると、
グリーンの幅しか戦略ルートが見えなくなるので、
フェアウェイの幅が狭く見えてしまう。
心理的に萎縮してしまうわけだ。

そうではなくて、図示するとよく理解できるのだが、
グリーンから見て、グリーンの左右の幅から
フェアウェイの左右ぎりぎりまでにラインを引くと、
ちょうど漢数字のハの字になる。

ティからみると逆八の字になり
そのエリアにティショットを打てばいいことになって、
フェアウェイは広く使えてしまう、ということなのだ。

ラウンドの途中、うしろを振り返ると、
ティでは狭く感じたフェアウェイがこんなに広かったのか、
と思うことがあるだろう。

それと同じで、あまりにテンポイントで狙おうとすると
視野が狭くなるということも教えているわけだ。

ということで、一般アマチュアには
後者の意味のほうが役に立つことはいうまでもない。



■中部 銀次郎(1942〜2001年)
山口県下関市に大洋漁業を営む一族の御曹司として生まれる。虚弱な体質のため、幼少より父の手ほどきでゴルフを始める。長ずるにしたがって、腕をあげ天才の出現と騒がれた。甲南大卒。60年、18歳で日本アマに出場。62年、20歳で日本アマ初優勝。以後64、66、67、74、78年と17年にわたり、通算6勝の金字塔をうちたてた。67年には西日本オープンでプロを退けて優勝。プロより強いアマといわれた。しかし、プロ入りはせず、生涯アマチュアイズムを貫いた。01年、永眠。



Copyright(C) 2004 Golf Digest Sha Co., Ltd. All Rights Reserved.