ゴルフの図書館
名手・達人の言葉
No.68
2006.1.25
飛距離はもって生まれたもの。逆らっては自分のスタイルは確立しない
宮本留吉

宮本留吉は日本のプロゴルファーの草分けだが、
身長160センチ、体重60キロに満たない小兵だった。
日本最古の神戸ゴルフ倶楽部で、キャデイをやりながら、
見よう見真似でゴルフを覚えた。

第1回の日本プロ選手権で勝ったころは、
小兵ながらよく飛んだという。
しかしその後、アメリカに遠征して大男達の飛距離に驚きながらも、
球聖ボビー・ジョーンズと対戦し、見事2エンド1で勝利をおさめている。

このとき、勝った宮本は賭けた5ドルを手にして、
その紙幣の表にジョーンズのサインを求めた。
この記念の紙幣は廣野GCの日本ゴルフミュージアムに展示されている。

ともかく、宮本の飛距離でも世界に通用したのである。

「飛距離にこだわりすぎると、スコアは逃げていく。
自分の『分』を見極め、7割の力で得た距離でゲームを組み立てる。
これがスコアメーキングの要諦である」



■宮本留吉(みやもと・とめきち 1902〜1985年)
小学校卒業後、神戸GCでキャデイに。見よう見真似でゴルフを覚え、日本で3番目のプロゴルファーに。草創期の試合に勝って、長い船旅ののち、ハワイ、アメリカを転戦。全米オープンや全英オープンにも挑戦。やがて茨木GCのキャディマスター兼プロとして職を得る。そこで、アメリカから新理論を持ち帰った赤星六郎に薫陶を受け、ベースボールとオーバーグリップを混ぜた、独特のグリップを編み出した。その後、日本オープン6勝、日本プロ4勝、関西プロ、関東プロ各4勝と草創期の雄となった。クラブ製作にも造詣が深く、また練習場でのインストラクター育成にも多大な功績を残した。



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