|
い、いるいる、この手合いが。 ゴルフ場はむろんのこと、練習場、会社、果ては居酒屋にまで跋扈(ばっこ)している。
自分のラウンドやスウィングについてとうとうと語り、ほとんどが自慢話。 それで、その人のスウィングやスコアを見るとひどいことが多いのである。
戸田は48回目でも紹介したが、ショットの確かさでは 日本プロゴルファー列伝のなかでも1、2位を争う。
右手主要論者で、とくにパンチショットの切れ味ではピカイチであったろう。 その戸田は言葉を発するときには毒舌で舌鋒鋭かったが、 自分のこととなると韜晦(とうかい)の人であった。
本当は猛練習したはずなのに、若いときはなるたけ人目のつかないところで練習したし、 「鬼才」と名声を得てからは、人々が寝静まった深夜にクラブを振っていた。
80年代の当時、九州の若鷹と呼ばれ、修行時代、 高松で(戸田は広野から追放され、高松にいたことがある)戸田を仰ぎ見ていた鈴木則夫が、 後年、パッティングでの教えを乞うたときに言われたことがある。
「ラインはグリーンにあがった第一印象で見るもんや。 (グリーンにあがってからは)コマネズミみたいにウロウロすな! 自信がないやつほど動きまわったり、 自分のことをべらべらしゃべくったりするもんや!」
こういったら、恥ずかしくて穴に入りたい人が沢山いそうだが、 こういう人に限って、自分のことを言われているとは思わないんだね。 まわりの人は「あ、あいつ!」ってすぐ分かるんだけどね
|