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ゴルフという競技の本質をついた言葉である。ゴルフにおける闘いとは、自分とコースと相手との相関関係において成立する。特にストロークプレーにおいては特定多数のプレーヤーとスコアを競うのだから、目の前の相手に勝ったからといって優勝できるとは限らない。
だから、自分の意志どおり、最高のマネージメントどおりにプレーして結果を待つということが大事になるわけだ。そのためには、目の前の相手に一喜一憂することなく、自分のプレーをすることである。また、自分が最高のプレーをしても誰かが、それ以上のプレーをすればその人に勝ちをゆずることになるのも、ゴルフ競技の奥深いところであろう。トーナメントで優勝争いしている人に、インタビューするとたいていのプレーヤーが「自分のゴルフをするだけです」というのは、この名言を体感して知っているからだろう。そしてこの名言を吐いた人がゲーリーだったからこそ、真に迫ると思うのは筆者だけではないだろう。
168センチという小柄な体格ながら、ハードな練習、ボディビルで毎日鍛錬することを己に課し、強靭な体力をつくりあげ、パーマー、ニクラスとともに『ビッグスリー』と呼ばれ、世界に君臨した。努力の人なのである。
ゲーリーがこの名言を吐くバックボーンは、自分の故郷南アで見たハリー・バードンの模範試合であったという。バードンが氷のように冷静で、同伴競技者を忘れ、哲学的冷静さと思える態度でプレーすることに感銘し、自分もこのようなゴルファーになろうと決意したというのである。禁欲的で黒づくめのいでたち、精悍なイメージで『黒豹』とニックネーム。また愛馬に『ニンタイ』(そう、日本語の忍耐です)と名づけた男だからこそ、この名言がいちだんとリアリティを帯びるのである。
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