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| 2004.10.20 |
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■ゲストスピーカー 永井延宏氏(プロゴルファー/インストラクター)
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■プロフィール
永井延宏 (ながい・のぶひろ)
大学進学後、ゴルフ留学のため渡米。ミニツアーに参戦しながら、米国最先端のティーチング理論を学ぶ。レッスンだけではなく、スウィング解析にも定評があり、クラブへの造詣が深い。最先端スウィングの秘密をアマチュアに還元するために、クラブの機能や力学、科学から古武術まで広く研究。ツアープロ桑原克典のコーチでもある。
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| [注:このゴルフフォーラム第1部では、なぜクラブヘッドが大きくなってきたか、というテーマで『作り手側の背景』をクラブ設計家の竹林隆光氏が講演=バックナンバー参照。それを受けての第2部では、『使い手側』の最新クラブとスウィングの関係を永井延宏氏が講演しています]
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ダウンスウィングで逆時計回りにヘッドが動く時、フェースの向きがどの時点でどこを向いているか、すなわちフェース(ヘッド)コントロールが大切な時代になっている
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スウィングを時計の文字盤に重ねてみましょう。トップの位置からヘッドが反時計回りに進んでいくので、トップの位置が「0」としてダウンスウィングで右腰のところで「3」時、インパクトが「6」時、フォロースルーが「9」時。
もうひとつ、野球のバッターボックスに立ってピッチャーの方向にアドレスする。
このふたつのイメージを活用して、説明します。
スクェアなインパクトゾーンとか言いますが、時計の5時の位置が右足の位置あたりとイメージしてください。
6時でインパクトを迎えて、7時では(左足の前あたりに)クラブが抜けてきます。
スクェアなインパクトゾーンといっても、5時のときにドライバーのヘッドがまっすぐ向いているわけではありません。
6時でまっすぐで、さらに7時のときにまっすぐというスクェア・トゥ・スクェアといわれるショートパットのストロークのような動きをしているわけではないんです。
5時ではピツチャーの右を向いている状態になります。
6時でピッチャーのほうを向いて、7時でレフトのほうを向くのがスクェアなクラブフェースの動きといえます。
スライスで悩んでいる方、我々がレッスンをさせてもらっている8割の方はクラブフェースが開いています。残りの2割のうち、半分の1割がスクェアでもう1割がクローズになっています。
オープンフェースになる要因は、いろいろです。たとえばグリップに問題があったり、上げ方に問題があったりと原因はいろいろでありますが、クラブヘッドは開く方向に動きますから、レッスンの第一段階、ゴルファーの第一目標としては、脱オープンフェースがポイントになります。
オープンフェースといってもすべてがスライスになるのではなくて、4割がスライス、4割がひっかけといった他の現象で悩んでいます。
5時のときの正しいクラブフェースの向きは1、2塁間の方向だと思って下さい。ですから5時のときにピッチャーを向いていたりとか、ショートの方向を向いていると間違っているわけで、5時の方向は、できればフェアグラウンドに向いていて欲しい。
時計の針は、5---6---7時と進行しますが、パーシモンの頃は、トゥに当たるとボールはフックしますから、クラブフェースはあまり左に向けたくない。ギア効果が発生するので、フェースがピッチャーの方向を向いていても、トゥに当たったボールは結果としてショートの方向に行ってしまうわけです。
右に向けた状態でトゥ側に当てて、ギア効果を使ってピッチャー方向に戻してくる、これがパーシモンの頃のインパクトの現象かなと。そして、今のスウィング、つまり5---6---7時の展開から見ると、5--5--5時という時計が進まないインパクト。5時の位置からフェースの向きを変えないようにニーアクションをかける、といったスウィングの特徴が見られます。
パーシモンのときのような5---5---5時ではなくて、5---6---7時というわずかなクラブフェースのローテーションがあるのが、現代の打ち方になっています。
パーシモンからメタル、チタンに移行したときに、右にすっぽ抜けるというのは、5---5---5時の打ち方で、芯に当ててもギア効果が働かないのでフェースの向いた方向にボールが飛んでしまうのです。
パーシモンのときの代表選手としてちょっと古いんですが、B・ホーガンとかS・スニードがいます。何年か前に二人がマッチしているビデオを手に入れましたが、スニードは非常にリズムがいい。
ナチュラルスウィングと言われますが、プレーンという観点から見るとちょっとループ系で、ホーガンのようにひとつのスウィングプレーンに対してまっすぐ上げて、まっすぐ下ろしてくるタイプではありません。
ダウンスウィングではかなりヘッドが左にくいこみますし、それに伴って腰もかなり回っています。今のスウィングの見方でいうと、腰の開きが大きくクラブが外からくいこまれるというのは、左にひっかけるのかなと思うと、スニードのボールは右の画面に消えてフェアウェイの左サイドに飛ぶ。
ホーガンより20ヤードくらい飛びます。ホーガンはタメが大きいとか言われますが、やはり非常にフェースをスクェアにインパクトさせていく代表選手だと思います。ストレートヒッターですが当時のクラブとボールの特性からいうと、最適弾道というかマックスの飛距離が得られていなかったといえると思います。
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右足と左足の間をヘッドが通過するとき、ヘッド(フェース)は野球で喩えると、1・2塁間から2塁そしてショート方向へと向きを変える=写真はイメージ
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5---6---7時のタイミングに、重心距離が関わってきます。
皆さんが気持ちよく振ったときの5---6---7時の展開が、クラブを変えることでちょっと遅れたり、重心距離の短いものにすると早くなってひっかけが多くなったりと、クラブの大きさ、性能とスウィングは密接な関係があります。
こういったことをプロにも話していまして、今日も桑原克典選手から袖ヶ浦の18番のセカンドをスプーンで打ったら池に入っちゃった。クラブがクローズからオープンに動くと。
5時のポジションでのクラブは、やはりプロでもボールを捕まえたいという気持ちがあると、本来は右を向いていいものが早めにピッチャーを向く。そのままでは左にいくので、本来なら左を向いていい7時のポジションで右を向いてしまう。こういうやりとりもしています。
さきほどフェアグラウンドの中にいて欲しいという話をしましたが、5時のときにピッチャーぎりぎりぐらいで7時のではやはりピッチャーの左ぎりぎりぐらいと、5---6---7時の向きの幅が非常にうまいのが、片山晋呉選手です。
彼はヘッドは大きいタイプを使っていますが、重心距離の長いものはあまり機敏な動きができない。それをうまくマッチさせて5---6---7時でクラブフェースの動きを激しく動かさなくてもいいような技術を完成させて、ショットを見る限りでは頭ひとつ他の選手より抜けているように思います。
400ccクラスの話をしますと、流れとしては重心距離は長くなりましたが、近年の傾向としては長尺化という方向は停滞気味で、短尺とはいいませんが45インチ以下が主流になっています。

ヘッドが大きくなることによって、重心の深さも、深くなる方向と浅くなる方向にはっきりしてきています。体積を大きくしてもフェース面をディープにするとうしろの肉が少なくなって重心が浅くなる傾向があります。
全体的にボリュームが大きくなることによって、相対的に重心の位置が深くなります。
それぞれメリット、デメリットがあります。
重心が浅いものに関してはおおむね高反発フェースになっていますので、いいヒットが出てきたときに、爆発的な飛距離が出るクラブに仕上がっています。重心が浅くなってきますと、一般的にはボールがつかまりにくいとかスピンが減ることによってボールが上がりにくく、滞空時間が短くなってドロップしたりダグフックに近い球が出るので、平均点ということではクエスチョン(?)かなと考えています。
一方、重心が深くなってくるとボールのつかまりがよくなって、ボールを楽に高く打ち出すことができます。キャリーボールが稼げるわけです。
しかし、重心が後ろにきますので、スウィング中にフェースが上を向いてしまう。自分のほうから見ると、フェースが右に倒れてしまう傾向が出てきます。このあたりはシャフトとのマッチングの問題もありますが、重心が深くてもボールがつかまらないドライバーもいくつかあるように感じます。

■次回は、「ヘッドスピード43メートル毎秒でも280ヤード飛ばせる」理由を、永井延宏氏が説明します。乞うご期待。)
ザ・ゴルフフォーラム(The Golf Forum)とは: 日本のゴルフの健全な発達のために、ゴルフ業界に携わる人たちが、ゴルフ文化全般について共に学び、自由に意見や情報を交換できる“場”を作ろう----。そんな趣旨で、東京成徳大学市村操一教授、ゴルフ史研究家の藤岡三樹臣氏、ゴルフジャーナリストの杉山通敬氏が運営委員となり、ゴルフダイジェスト社から場所と人材の提供を受け、ゴルフ百年に当たる2001年2月に発足。以来、様々なジャンルのゲストスピーカーを招き、年に4〜5回の講演&勉強会を続けている。当コーナーでは、それらを再構成して紹介。
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