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| 2004.10.06 |
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■ゲストスピーカー 永井延宏氏(プロゴルファー/インストラクター)
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■プロフィール
永井延宏 (ながい・のぶひろ)
大学進学後、ゴルフ留学のため渡米。ミニツアーに参戦しながら、米国最先端のティーチング理論を学ぶ。レッスンだけではなく、スウィング解析にも定評があり、クラブへの造詣が深い。最先端スウィングの秘密をアマチュアに還元するために、クラブの機能や力学、科学から古武術まで広く研究。ツアープロ桑原克典のコーチでもある。
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| [注:このゴルフフォーラム第1部では、なぜクラブヘッドが大きくなってきたか、というテーマで『作り手側の背景』をクラブ設計家の竹林隆光氏が講演=バックナンバー参照。それを受けての第2部では、『使い手側』の最新クラブとスウィングの関係を永井延宏氏が講演します]
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私のほうからは先程竹林さんから説明がありました重心距離に関する問題と、やはりドライバーがテーマですので、どうしたら飛ばせるのかについてお話させて頂きます。
お話させていただくのは、永井理論といったものではなくて、力学的方向というか、理に叶ったという「理」の部分をお話します。
スウィングを我々が教えるときに、この方のスウィングはどういう傾向があるとか、どの方向で直したらいいのかという基準がありまして、その基準になるのがスウィングプレーンとかクラブフェースの向きです。
基準と理論は違います。スウィングプレーンという一定の基準を持つことで、その方のスウィング軌道がどう乱れていて、それをどう修正するかというところに、理論があるわけです。米国の場合は基準が相当整備されていて、ひとつのマニュアルという形になっています。日本でも若いコーチやティーチャーが活躍していますが、そういったコーチの基準は統一されています。
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パーシモンはトゥ側の上目がベストヒットポジション。ここで打つとギア効果でボールはフック回転になる。このトゥ側上目&フック(ドロー)ボールがパーシモン時代の憧れの球筋だった。何度も打てば、そこが傷む。で、上級者やプロは何度もヘッドやフェースを塗り替えたものだ
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重心距離については竹林さんから説明がありましたが、たとえば400ccクラスでも重心距離を抑えたモデルや、ヘッドの小さいものでも重心距離が長くなっているモデルもあります。
まずパーシモンの話からいきますと、パーシモンは重心距離が短いので、私も含めてパーシモンでゴルフを覚えた方にとって、重心距離はパーシモンが基準になっています。図(注:講演で配られたもの。割愛)はシャフト軸を中心にして一番外側の重心がインパクトに至るときのタイミングを示してあります。
これを基準にして考えたとき、クラブの重心距離が5ミリ長くなると、今までのリズムでは間に合わない。ですからパーシモンのときのタイミングと比べるとちょっと遅れて‥‥これがよく言われる振り遅れ、クラブフェースの戻り遅れ、大きいクラブでボールが右に飛び出しやすくなるといった現象です。
この重心距離が40ミリ前後になるとさらに遅れてしまう。これを技術的な方法で対応するには、スウィングのタイミングを変えないといけないことになります。
それには、練習したりとか、クラブならシャフトの長さを変えたり、調子を変えるといった工夫がないといけないわけです。
では、実際にボールを飛ばすという技術に関してどういうことがあったか。明らかな違いがありますので、次に説明します。
資料(注:参加者に配られてもの。割愛)に、ギア効果によるスピンコントロールが大切なので、インパクト時のフェースコントロールよりも、打点コントロールのほうが重要とあります。
これは基本的に最適弾道というのがあり、それを得るために打点をずらしてスピンの量を減らす方向で飛ばしていました。具体的にいいますと、トゥよりの上のところ、パーシモンにはインサートがありましたが、その上の端のところですね。
上級者の人はここが傷み、ヒールが傷むと初級者だったり。どちらかといえばスライサーはヒールのところが傷むという経験があると思います。
トゥの上で打つとギア効果で適度にスピン量を減らしてくれて、ボールが飛ぶ条件が合ってくる。ただし、トゥの上で当たるということはボールの回転がフック回転しますので、どうしてもフックで飛ばすということになります。
ですからパーシモンの頃はフェースの向きに関係なく、いかにどこに当てるかに主眼がおかれていました。また、クラブ自体も今と比べると重く短いクラブなので、基本的にはヘッドスピードが上がらない。女性や力のない方は非常に苦労しました。
また、ヘッドスピードが上がらないので、ヘッド重量が重ければ重いほどインパクトの力の効率もいいということで、やはり重さをうまく使うスウィング理論だったのかなと思います。重さに負けてリリースしてしまう。自分で行うリリースではなくて、重さに負けて解けてしまう。
ダフったりあらぬ方向に飛んでしまうので、タメを効かせろとか、重いものはヨコに使うよりタテに持ったほうが楽ですから、クラブを立てろ、という理論が自然に導かれたようにも思います。
打点のコントロールに主眼が置かれていますから、基本的に、今いわれているようなスウィングプレーンであるとかフェース面のコントロールはそれほどではない。ですからイメージとしては個性的なスウィングのプロが多かった。個性的なバックスウィングをしながらもインパクトの打点だけはきっちりできるような技術が多かったかなと思います。
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ヘッド(フェース)素材がチタンに変わり、ギア効果が少なくなってきたこともあって、スピン量をコントロールするのは、必然的に打点からフェース面の管理にシフトするようにスウィングが変化してきた
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これがメタル、チタンに変わってきますと、基本的には軽量化するのでヘッドスピードがアップしたことで、技術も変わってきました。クラブが軽くなったことで、自分でリリースするタイミングを上手く生かしたほうがいい。今まではヘッドの重さで起こるリリースに対していかに手を動かせるかでしたが、今度はクラブが軽くなってくるとリリースを上手く取り入れて、さらにヘッドスピードを上げようと変わってきています。
一番の違いは、インパクト時のフェースコントロールが重要になってきたことです。
ヘッドの性能自体がギア効果が少なくなってきたという側面と、ギア効果を使って低スピンで最適弾道を得る、フックボールを意図的に打って飛ばすような作業が、ヘッド性能の向上により必要でなくなってきたのです。
フェースの向きをスクェアに当てて、フェースの向きとボールの飛び出す方向が初めて一致したのが、チタンの打ち方ではないかと思います。
極端な言い方をすると、インパクトの時にフェースの向きがどこを向いていても、自分が掴んでいる一点に当てればコントロールできたのが、パーシモンの頃のスウィングイメージです。
これに対してメタル、チタンに変わったことで、フェースの向きがインパクトの時にどこを向いているかで結果がすごく左右されるようになった。その意味でスウィングプレーンであるとかフェースコントロールが重要視されるようになり、個性的なスウィングをする人は少なくなりました。(つづく)
(次回は、最新クラブとスウィングの関係をより実戦的に、クラブローテーションの話を中心に永井延宏氏が説明します。乞うご期待。)
ザ・ゴルフフォーラム(The Golf Forum)とは: 日本のゴルフの健全な発達のために、ゴルフ業界に携わる人たちが、ゴルフ文化全般について共に学び、自由に意見や情報を交換できる“場”を作ろう----。そんな趣旨で、東京成徳大学市村操一教授、ゴルフ史研究家の藤岡三樹臣氏、ゴルフジャーナリストの杉山通敬氏が運営委員となり、ゴルフダイジェスト社から場所と人材の提供を受け、ゴルフ百年に当たる2001年2月に発足。以来、様々なジャンルのゲストスピーカーを招き、年に4〜5回の講演&勉強会を続けている。当コーナーでは、それらを再構成して紹介。
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