ゴルフの図書館

BOOKS19番ホール

2008.2.12

「うまくなるための第一歩は、『練習をやめる』こと!?」

来るべきゴルフシーズンに向けて、
練習場で打ち込みをしているゴルファーも多いだろうが、
「いくら練習してもうまくならない」と悩む向きも。
しかし、そんな人にぜひ読んで欲しい本がある。
現在16冊がラインナップされる「ゴルフダイジェスト新書」
シリーズで、大きな話題となっている
「練習嫌いはゴルフがうまい!」だ。


練習ぎらいはゴルフがうまい!
練習ぎらいはゴルフがうまい!
佐久間馨・著
●新書判・並製・192ページ
●定価:900円(税込)
●ゴルフダイジェスト社

 この書籍、タイトルが奇抜で驚いた方も多いだろうが、実際に読み進めるとさらに驚くことだろう。なにせ、まず書いてあることが「うまくなりたいならまず練習をやめよう」というのだから。


 筆者であるプラスハンディ保持者の佐久間馨氏によると、「まず自分はパープレー=72で回ることができることを信じて『目標』にすること」だと力説する。
「とんでもない。90で回れれば御の字だよ」と言うなかれ。それではいつまでたってもパープレーはできない。常に「72で回るためにはどうすればいいのか」ということを徹底的に考えて臨まなければダメだというのだ。


 そのために、ホールレイアウトを見極めてスコアメイクの戦略を立てたり、「マイパー」のアイデアでスコアを縮める道筋を作るなど、佐久間氏が実践する、72で回るための工夫が示されていく。




 たとえば、右のイラスト。ミドルホールのセカンドショット、ピンまで150ヤード。やや打ち下ろしのこの状況で、あなたはパーをとるためにどんなルートで攻めていくだろうか。


 徹底的に守って右手前バンカーを避け、安全策にでるのか、ベタピンを狙って攻めて行くのか。その際、どの場所を狙い、どのような球筋で攻めていくか。攻略のルートはいくつも考えられる。


 しかし、アマチュアの多くは、その「いくつものルート」が十分に考えられない。パープレーでラウンドするには、コース攻略のゲームプランに関して様々に想像力を働かせ、そのうちから自分ができることを選択していく、といった冷静な判断力が必要で、それがひいては、自分のプレーの幅を広げていくことにもつながるのだ。


 実はゴルフの上達は、ゴルファー自身の考え方ひとつ、ということだ。




「パープレーで回る秘訣」は、スウィングにも及ぶ。ここでも佐久間氏は「大切なのは体ではなくクラブヘッドの動き」と考える、発想の転換を勧める。
 そして「体の特別な動きは必要なし」と、体の自然な動きから両腕とクラブの慣性力で振る「合理的スウィング」を提案する。


 スウィング中のひとつひとつのパーツに対して理想的な形を求め、それを追求していくようなスウィング練習はやめ、ボールを飛ばすためには何が必要なのかを整理し、シンプルな考え方で振っていく。その中では、右の図のように、スウィングの始動とダウンでのリリースだけを意識すれば「後は無意識でも大丈夫」だと説明している。


 さらに、「ストレートボールは偶然。曲がるショットが当たり前だし、むしろ曲げるショットで攻めるのがやさしい」と、合理的な工夫で弾道と球筋を変える方法も示している。


「騙されたと思って」と言えば筆者に失礼かもしれないが、この本の内容はそれほど斬新だ。読み進めるうちに、自分がこれまでいかにゴルフを難しく考えてきたか、と考えさせられる。
 最近伸び悩んでいると実感しているゴルファーには、一度読んでみることをお勧めする。


 なお、3月には、佐久間氏監修のDVDも発売予定という。書籍と合わせてじっくりと自分のゴルフについて考えてみるものいいだろう。


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