
2007.12.25
この年末年始の休みは、例年より長いという方も多いだろう。
ただでさえテレビの特別番組の洪水に飽きてしまうのに、
これだけ長いとなあ……とお悩みならば、
ぜひ静かに「読むゴルフ」に浸ることをおすすめしたい。
シリーズとなっている、故・夏坂健氏の著作集
「夏坂健セレクション」には、時間を忘れさせるほど
ゴルファーの心に滲みる名エッセイの数々が揃っている。
おとそ片手に、じっくり読む。
豪華なおせち以上に、あなたの心を満足させてくれるはずだ。
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「いうまでもなく礼節をゲームの背骨に据えるゴルフでは、口笛、鼻歌、大声、哄笑は紳士淑女にあるまじき行為、むかしから固く戒められてきた。唯一、ゴルフ場にあって許される大声は『フォアーッ!』だけである」
同伴のゴルファーが唐突にこんなことを口にしたなら、「何を急にカッコつけたこと、言ってるんだろう」と、相当ビックリするだろう。
しかしこれが、故・夏坂健氏のエッセイ「緊張の生あくび」からの一節と聞けば、その周りに、どんなに楽しく、感動的で、我々ゴルファーにとって示唆に富んだ物語が繰り広げられているのだろうか、と想像せずにはいられないほど、夏坂氏の作品は魅力的だ。
「稀代の名ゴルフエッセイスト」と言われた夏坂氏。彼の作品は、ゴルフの起源から現在までのゴルフに関する様々な出来事や、名プレーヤー、名勝負にまつわるエピソードなどを、内外の厖大な文献や資料から調べ上げ、ひとつの壮大な物語に仕上げられていた。
「夏坂健セレクション2
スコアは天使の匙加減」
●48編収録・304ページ
●定価:1000円(税込)
●ゴルフダイジェスト社
「夏坂健セレクション1
わが心のホームコース」
●48編収録・304ページ
●定価:1000円(税込)
●ゴルフダイジェスト社
時にユーモア溢れる言い回しでクスッと笑わせ、知られざる史実を紹介しては驚かせ、さらにはドラマチックな展開を演出しては感動を与える「夏坂ワールド」。
彼の著作を集めて復刻させた「夏坂健セレクション」は、その魅力を存分に堪能できるシリーズだ。
11月に「4 ゴルファーは眠れない」「5 おんぼろキャディ、見参!」が発売され、計5冊となった。シリーズは全6作。次回発刊で完結予定。合計300編の全集となるという。
「夏坂健セレクション4
ゴルファーは眠れない」
●50編収録・312ページ
●定価:1000円(税込)
●ゴルフダイジェスト社
「夏坂健セレクション3
痛ッ!
ゴルフ虫に噛まれたゾ」
●51編収録・320ページ
●定価:1000円(税込)
●ゴルフダイジェスト社
生前の夏坂氏と親交があり、シリーズに解説文を寄せている俳優の児玉清氏によれば、夏坂氏は、「ゴルフは人間を磨く究極の王者のゲームだ」と語っていたという。
スポーツとしてだけでなく、一生の趣味として親しみ、その中で人間として成長していける、ゴルフという存在。夏坂氏は、そんなゴルフに出会い、どっぷりと浸ることができた喜びを、全てのゴルファーと共有したかったのかも知れない。
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