ゴルフの図書館

BOOKS19番ホール

2007.9.18

一度はやってみたい「名コース巡り」

まもなく、日本オープンの季節がやってくる。
毎年、日本国内の、いわゆる「名コース」で開催されるが、
そのたびに、コースの景観と戦略性の高さに感心するとともに、
「一度、こんなコースでプレーしてみたい」と思う。
そんな、ゴルファーの知的好奇心を満たす作品が、
シリーズ創刊1周年を迎えた「ゴルフダイジェスト新書」から発売。
日本各地にある名コースの素晴らしさがよくわかる1冊だ。

「廣野、川奈はなぜ、日本一なのか」
田野辺 薫(たのべ・かおる) 著
●新書判・並製・255ページ
●価格 950円(税込)
●ゴルフダイジェスト社
「廣野、川奈はなぜ、日本一なのか」

「ゴルフダイジェスト新書」シリーズは、手軽で読みやすいコンパクトサイズで、ゴルファーが気になる様々なテーマの作品を次々と刊行。「読むゴルフ」として定着している。

 そのシリーズ最新刊となる「廣野、川奈はなぜ、日本一なのか」は、ゴルフ記者歴半世紀のジャーナリスト、田野辺薫氏が書き下ろした話題作だ。

 ゴルフコース史や設計理論に造詣が深く、取材に訪れたコースが1000を数える田野辺氏が、「名コース」とは何かを教え、その条件を満たすコースを多数紹介。さらにその中から「日本のベスト50」を選出している。

 田野辺氏が「名コースの条件」に挙げる項目は幅広い。6900ヤードを標準とする全長と各ホールのバランスをはじめ、池やバンカー等のハザード配置が生み出す戦略性、グリーンの広さや形状……。

 そして何より、コースが自然を最大限に利用したものであること、さらには自然と融合してプレーヤーの心を揺さぶる「景観性」も重視している。

 それが「ゴルファーなら一度は回りたい」と思える名コースとなるのだ。

 具体的に名の挙がった「名コース」を見ると、書籍タイトルに登場する、チャールズ・H・アリソン設計の廣野、川奈は言うに及ばず、大洗、愛知、西宮など、名匠・井上誠一が造った“世界遺産”的コースをはじめ、小樽、霞ヶ関、我孫子、軽井沢、名古屋、宝塚、など、歴史のあるコースがずらりと並ぶ。


「廣野、川奈はなぜ、日本一なのか」
日本全国に点在する全71コース。 あなたは何コースを
ラウンドし、「感動」することができるか?


 もちろん古いコースばかりでなく、昭和50年代開場の太平洋・御殿場や、西那須野、石岡、JFE瀬戸内海など、平成になって開業したコースも。さらには、北海道クラシックやボナリ高原、パサージュ琴海、フェニックスといったリゾートや、パブリックコースの名まで挙げている。

 それぞれに詳しい設計の歴史や「名コース」たる所以とその魅力を盛り込み、読み応え十分。表紙オビに書かれた「回らずに死ねるかッ!」というキャッチそのままに、ゴルファーが読めば、「一生に一度でもいい、ぜひラウンドしてみたい」というコースに想いを馳せることだろう。

 さらに、本書を堪能した巻末には、本文で紹介したコースのランキングと、所在地を表した白地図の付録がついている。自分が回ったコースを塗りつぶしていく、「名コース巡り」のガイドになっている。ひとつひとつ塗りつぶしていくと、その楽しさに加えて、ゴルファー自身が、塗りつぶすごとに成長していくような気持ちになれる。

 日本オープンの今年の開催コースは相模原ゴルフクラブ・東コース。もちろん、本書でも紹介されている。開催前に読んで“予習”しておけば、日本オープンの観戦がより楽しくなること請け合いだ。実際に、会場に足を運んで観戦するのもいいだろう。改めて「名コース」の素晴らしさが実感できそうだ。


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