落ち葉を掃くとき、――右利きならば、ホウキの穂先は右から左へと地面と平行に――動く。同様に――芝の上にあるボールを打つときのウェッジのヘッドもホウキの穂先と同じように地面と平行に動かせば、ミスは――起こらない。
『練習ぎらいはゴルフがうまい!』にはそう解説されていて、そのポイントは大きく2つあるようだ。
≪1≫――ホウキを掃くときに自分の手を見ると左上に上がって――いる。それに倣い、――インパクトの直前からインパクトにかけて、グリップエンド――も上昇させればいい。
≪2≫インパクトエリアは「点」ではなく、地面と平行を走る「直線」と考える。
「あとは、アプローチの打ち方は≪2種類≫のみ、低く打ち出して転がるボールか、高く上がって止まるボールか、どちらかで攻めれば、パープレーができるんです」
「パープレーだって?」
その彼はにやにやと面白そうに微笑みながら、
「なんだい、教えてくれよ」
三週間後、再び彼と同じ組で回ると、『練習ぎらいはゴルフがうまい!』と一緒にもう一冊、『マンネリゴルフじゃ上手くなれん!』を彼は僕に手渡した。 『練習ぎらいはゴルフがうまい!』でアプローチのヘッドの動きを、ホウキの動かし方になぞらえていたように、『マンネリゴルフじゃ上手くなれん!』でも正しい動きを身近な動作に置き換えてわかりやすく解説しているらしい。 たとえば、切り返しの手の動きを覚えるには玩具の刀を使えばいい、右手のグリップは買い物袋をぶらさげてみればいい、アドレスの前傾は背中に赤ちゃんを背負ってみればいい、ダウンスウィングの手の動きはハンドルを左に切る動きをすればいい、ダウンスウィングからインパクトにかけての手の使い方、力の入れ方は、靴ベラにボールを乗せて飛ばしてみればわかる、といった具合だ。 彼はどうやらレッスン書にくわしいようだから、僕はいま読みたいテーマを彼に尋ねた。 「最近ドライバーを買い替えたら、スライスが以前にも増して出るようになって困ってるんですよ」 「それなら『ゴルフはクラブで上手くなる!』にあるチューニングの解説が役立つと思います。クラブの長さの調整と、鉛を貼ってヘッド重量を変化させる方法が紹介されていますよ。簡単な方法ですし、説明が丁寧ですから、チューニング経験のない人でも失敗しないでしょう」
「それはいい! あの……、その本も今度貸してもらえないでしょうか?」 「それか、もし都合が悪くなければ、一週間ほどそのドライバーをお借りしてよろしいでしょうか? 私の知り合いがゴルフショップでクラブチューニングをしているので、彼に頼んでチューニングだけ先にしてみますか?」
「一週間か……まあ練習しても今のクラブじゃスライスが出るだけだし、お願いしようかな」
「なんか、世話になりっぱなしだなぁ。ありがとうございます」
一週間後、彼の携帯に電話をすると、 |
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