『ピーターたちのゴルフマナー』は心配性の僕にはうってつけの本で、≪身支度の工夫≫についても教えてくれている。
たとえば、――寒さ対策としては、ウインドブレーカーか防寒用のアンダーウェア、あるいは携帯用の使い捨てカイロをバッグに用意していけば、たいてい対応できる。ラウンドの途中に簡単に脱着できるインナーベストやタートルネックウォーマーなども便利である――。
身支度については、この本に倣い完璧に準備してあるが、肝心のクラブの用意をしておくのを忘れていたのだ。
『ゴルフはクラブで上手くなる!』を参考に、チューニングを初めて試してみようと思っていたのだった。こんな大事なことを忘れていたなんて、僕は本当にうっかりものだ。
さて、挑戦するのは、鉛を貼って≪ドライバーの球筋を変える≫こと。スライスの悩みを解消できるかどうか、試そうと考えているのだ。
それには――まず、シャフトの後端部で長さを半インチほど短く――してミート率を上げ、スウィングウェイトを3ポイント(およそ5グラム)軽くする必要があるが、これはもう済んでいる。
スウィングウェイトとは、――クラブヘッドの効き具合(重さ)を数値化したもの――で、――アルファベットが進むにつれて(CよりD、DよりもE)、また数字が大きくなるにつれて(D1よりD2)、ヘッドが重く感じる――。 そのため、ヘッドを短くせずに約5グラムの鉛を貼ると、――スウィングウェイトがたとえばD1からD4に大きく変わってしまい、今度はクラブを振れなく――なってしまうのだ。 そして鉛を貼る位置だが、――スライスを抑えようとする場合は重心距離が短くなる位置、つまりネックに近いヒールの側に――貼ればいい。ちなみにフックを抑えたい場合は、スライスを抑えるときとは反対に、ヘッドのトウの端の部分に貼る。 このほかにも、≪球が吹き上がりやすくて飛距離ロスしている人≫≪ドライバーが「しっかり振れない」または「振ると芯を外すことが多い」と感じている人≫≪現在のクラブが軽く感じてタイミングが取りにくい人≫などのためのチューニング方法も紹介されていて、長く役立ちそうだ。
こうしてクラブの用意も出来たし、僕はそろそろ寝ることにした。
(もし、このチューニングが失敗していたらどうしよう)
途方に暮れた僕は一冊の本を思い出した。 質問:スライスが直らない! といえば、答え:いつもよりクラブを短く持ってみな、質問:目の前に木があって下を通したい、答え:番手を1つ上げて右肩を上げて構えろ、という具合だ。 同じように「今のウデでスコアを5つ縮める智恵」をまとめた章もある。 これらを全部暗記するのは不可能だから、即席のスライス修正法と、ほかにも万が一、おかしな事態が起こったときに備えて、いくつかの項目を覚えておこう。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 薄れる意識の中でふと、(何か、寝る前にしようとしていたんじゃなかったけ?)と思ったが、(ま、いいか)とうっちゃってしまった。 翌日、僕が目を覚ますと、時計の針は6時を指していた。 |
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