あら、こんなところに気になる書物。『宮里藍に教えてきたこと』(ゴルフダイジェスト社刊)ですって! タイトルからして、求めていたもの、そのものじゃありませんか。さっそく、中身を拝見してみましょう。 こちらの本には、宮里三兄弟――長男の聖志さん、次男の優作さん、長女の藍さん――の父親兼コーチである、優さんのゴルフ理論がまとめられています。 ところで、いまの私はクラブをめいっぱい振っているのですが、フィニッシュで前につんのめってしまいます。体重のかけ方がおかしいのでしょうか。 「体重移動はスウィング同様『円運動』になる」こちらの項目を参考に、優さんのご意見をまとめてみましょう。以下は、スウィングと体重移動とを照らし合わせたものです。
アドレス――親指の付け根、土踏まず辺り うーん、私がフィニッシュでよろけてしまうのは、左足の踏ん張りが足りなかったようです。ボールを前へ飛ばしたい、前へ前へ、という先走った思いが、体重移動にもあらわれていたのかもしれません。 クラブよりも、体の方が先行していました。あ〜れ〜なんて叫びながら、自ら弾丸のように、発射していこうと錯覚していたのかしら? また、「アドレスからつま先体重で構えなさい」と教えられるコーチも多いようですが、優さんは「つま先体重は禁物」と反対されています。軸ブレが起こったり、肩の回転が浅く、右足への体重移動がスムーズでなくなることが理由だそうです。 「スウィングは軸(=直径30センチほどの太い丸太)に沿って体を回すわけですから、体重移動も円運動をしていかなきゃいかんわけです」肩と足をバラバラに動かすのではなく、ともに半円を描きなさいと言っておられます。
面白い表現をされているのは、ダウンからフィニッシュにかけての動きです。自然に体重移動を行うためには、「右ひざを左ひざに向かって締めて」いきなさいとおっしゃるのですが、このとき、両太股はシンバルに変身! 勢いよく双方を『ジャーン!』と叩けばよいのです。 今までの練習では、チョロ球ばかりでむしゃくしゃしたり、恐ろしい程目標とかけ離れた方向へ球が飛んでいくので、めまいを起こしたりしておりました。精神はへとへとですが、さっぱり上達の気配を感じられないのです。しかし、こうしてイメージの手助けをしていただくと、スウィングに集中するようになり、ボールの行方などどうでもよくなってきます。どれほどボールにばかり気をとられていたか思い知りました……反省。 このように1章と2章では、スウィングの基本を覚え、身につけるための方法が提示されています。そうしていよいよ最終章では、実践編に進みます。日頃の練習法だけではなく、コースでの手引きも備えた万全のスウィング理論。これで私も、少しは藍ちゃんに近づけるでしょうか。 優さんのレッスン書は、ほかに『沖縄発ゴルフ世界流』『静筋ゴルフ革命』(ともにゴルフダイジェスト社刊)があります。 また、お子さんをお持ちの方は、藍ちゃんたちのプレーに注目するだけでなく、どうしたらあんなにいい子が育つの? と疑問を持たれる方もいらっしゃるでしょう。本当に最近の子供ときたら、道端で人にぶつかっておいて、ろくろく謝りもしない子が増えていますからね。どういう躾をしているのでしょう……と話がそれました。
『宮里流ゴルフ子育て法』(日本経済新聞社)では、ゴルフの技術論ではなく、優さんの子育てに着目しています。三兄弟、それぞれにどんな思いを抱いて育ててきたのか。親の深い思いに、じーんと胸が震えます。 ついでですが、前出の『宮里藍に教えてきたこと』には、次男優作さんのスウィングが見られる、パラパラ漫画がついています。各ページの端にあるスウィング写真をめくっていくと、連続して映像のように動くのです。学生時、暇つぶしによく、教科書などに描きましたよね。 DVD付きのレッスン書が増えている中で、こうしたアナログな趣向はほほえましく、遊び心を感じます。ゴルフもあまり真剣になりすぎると、楽しいという気分を忘れがち。頭を柔軟に保つためにも、息抜きは大切にいたしましょう。それでは、ごきげんよう。 |
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