ゴルフは人間性を磨くのに最高のスポーツだ、と喝破、子育ての一環として我が子をゴルフの世界に誘ったのが、宮里優氏。 もちろん、氏以外にも数え切れないほどの多くの先人がゴルフを子供の人間教育の礎に置いた。18ホールの悲喜こもごもが、人生という荒波を乗り切る極意を教えてくれることを知っていたからだろう。いわばゴルフは、やり直しのきかない人生という代物の、シミュレーションの役割を担うのだ。 ご存知、宮里優氏はプロゴルフ界の逸材、長男聖志、次男優作、そして藍の父親である。特に末っ子・藍はアマチュアながら昨年女子ツアーでプロに競り勝ち、高校3年生の10月プロ入り。5カ月後の今年3月、女子ツアー初戦で初優勝、6月に2連勝、今や女子ツアー人気を支える大黒柱である。少し長くなるが、氏の言葉を引用する。 「ゴルフはお金がかかる。まして子供にゴルフをさせるには、経済的に大きな負担がかかります。決して裕福ではない我が家が3人の子供たちにゴルフをさせるのは、容易なことではありませんでした。腹をくくってかからねば、ジュニアを育てることはできません」 宮里家は優氏の村長選挙敗北のあと、貧乏であったと聞く。それでも子供たちにゴルフを続けさせた。ゴルフが人を育てる、という信念に揺らぎはなかった。 むしろ「貧乏すれば周りの人の有り難さが分かります。周囲にかわいがってもらうには、人間性を磨かねばならない。そんなことも貧乏な暮らしの中から、当たり前のように子供たちが学んできた生きていく術でした。家計の事情は皆承知ですから、試合で遠征に行く時は、どんな安い宿に泊まろうと誰も文句を言いません」と、逆手に取った。
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